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県議会報告

令和4年度9月定例会 決算特別委員会(県土整備部)(令和4年10月27日(木月))

2022.10.29

1 県営住宅を活用した移住定住の促進について

(1) 県営住宅活用促進モデル事業

 令和3年県の施策に関する県民意識調査によると、「岩手への移住定住を増やすための取組みが行われている事」について、重要+やや重要と考えている人の割合は、56.9%。一方、満足+やや満足と感じている人の割合は、8.0%に留まっており、ニーズ度が非常に高い。
岩手で暮らす魅力を高め、移住定住を促進しなければならぬとの想いから質問する。
 県営住宅活用促進モデル事業の取組状況と課題、今後の対応について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 県営住宅活用促進モデル事業の取組状況と課題、今後の対応についてでありますが、令和4年度の取組状況として、本年度は入居可能な住戸を県内全域の県営住宅としたうえ、県内企業、団体及び大学生への貸出をする事業内容の拡大を図り、30戸募集をしています。
 入居状況については、本年度の入居申し込みが1戸、昨年度からの継続入居が5戸の計6戸の入居となっています。
 本事業の課題としては、入居促進のための周知が課題であると考えております。
 今後の対応については、引き続き、県ホームページにより周知を図るとともに、企業に向けた周知については、商工労働観光部等と連携を図りながら、就職や転勤の時期を捉えて的確に取組んで参ります。

(2) いわてお試し居住体験事業

いわてお試し居住体験事業の取組状況と課題、今後の対応について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 いわてお試し居住体験事業の取組状況と課題、今後の対応についてでありますが、まず、募集状況についてですが、県内13市町に設置する県営住宅28団地を対象団地として、令和4年5月16日から入居者の募集を実施したところ、2週間程度で募集戸数15戸に達するとともに、募集終了後も多くの問い合わせが寄せられたところです。
 このことを受けて、8月30日から、11市町12団地を対象団地として、15戸の追加募集を実施しています。
 入居状況については、本年7月1日以降10月26日までに追加募集分も含めて、全体で17戸入居済であり、その他に8戸が入居手続き中であり計25戸となっております。
 当事業の最終目的である、入居者をいかに多く本県への定着に結びつけていくかということについてですが、入居者から同意を得た上で、入居者に係る情報について、県関係部局及び県内市町や県内市町村に配置されている移住コーディネーターと共有を図り、連携して本県への定住につながるように取り組んでおります。引き続き、当該事業に係る入居の促進について、取り組んで参ります。

県の人口減対策への寄与の程度と事業効果について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 県の人口減対策への寄与の程度と事業効果についてでありますが、若者世代の住宅支援を目的とした「県営住宅活用促進モデル事業」についてですが、今年度の入居者については、1戸となっておりますが、昨年度実施した入居者及び入居者が属する自治会へのアンケート結果によると、入居者からの満足度も高く、また、自治会等への参加についても積極的に行われているようであり、受け入れ自治会からの評価も高いものとなっていることから、事業効果は高いものと考えております。
 県外から本県への移住定住の促進を目的とした「いわてお試し居住体験事業」においては、今年度から実施している事業であるため、今後、アンケート等を行い、入居の状況や本県の定着状況等を調査する予定であることから、事業効果の検討はこれからで行うこととしております。
 今のところ、入居者から、事業に対する満足が高いものと伺っております。今後は、本事業の最終的な目的である、当該事業入居者の本県への定着を促進するため、県関係部局及び関係市町と連携を図りながら取り組んで参ります。

県の重要課題である人口減少対策について、県土整備部として、今後、どのように取り組むのか。

建築住宅課総括課長答弁
 県土整備部として、今後、どのように取り組むについてですが、当事業は、人口減少対策として取組んでいるものですが、募集開始から、早期に応募戸数の上限に達するなど、非常にニーズが高いものと考えております。こうしたことから、今後も、県関係部局と連携を図りながら、移住定住の促進に取り組んで参りたいと思います。

2 住みたい岩手の家づくり促進事業について

(1)住みたい岩手の家づくり促進事業

2030年カーボンニュートラル、省エネ対策の強化を図りながら、環境王国いわての住宅政策を推進していかねばならぬとの想いで質問する。事業実績と課題、今後の対応について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 住みたい岩手の家づくり促進事業の事業実績と課題、今後の取組についてでありますが、農林水産部と連携している本事業は、岩手型住宅の普及のために県産木材を活用した省エネ住宅の省エネ証明の取得やバリアフリー証明を取得した場合に支援をするものです。
 令和4年度の申請受付状況は、省エネルギーが30件、省エネルギー及びバリアフリーが10件、合せて40件で助成額500万円となっているところです。
 引き続き、本事業を積極的に活用していただけるようSNS等を利用して建て主・事業者への周知に努めるとともに、県産木材の利用拡大及び省エネルギー基準を満たす住宅の普及に取り組んでまいりたいと考えております。

住みたい岩手の家とはどのような家なのか。あるいは、岩手型住宅、岩手の住宅の目指すべき住宅像について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 岩手県が目指す住宅の姿というところでありますが、 本県を含む東北地方は冬の寒さが非常に厳しいという形です。特にも、暖房による冬場のエネルギー消費が大きいという形になっておりまして、冬場のヒートショックによる事故につながる、また、移住定住を考えている方からも、岩手は寒いというようなイメージがありますので、やはり住宅の断熱性の向上というところには努めていくということではありますし、また、断熱性に繋がる県産木材を利用したCO2の低減というところを一緒に取り組むことを考えておりまして、こちらは岩手型住宅に位置付けておりますので、引き続き、岩手型住宅の推進、省エネ住宅の推進に取り組んで参りたいと考えております。

目指すべき住宅の姿を実現するための県土整備部としての措置、対策について伺う。

建築住宅課総括課長答弁
 県民に対して、岩手らしい、住みやすい住宅の取組でありますが、岩手型住宅を造った際には、賛同事業者を登録させていただきまして、普及に努めているところです。
 岩手型住宅を造った際には、賛同事業者の方にWeb上、または、実際に住宅の見学会を行っていただくようお願いしているところでして、やはり暖かい住宅ですとか、住環境が優れたところを実際に体験していただくことが大切だと考えておりますので、そういった取組を引き続き取って参りたいと考えております。

3 徳田橋の整備について

(1) 現在の進捗状況について

現在の進捗状況と供用の見通しについて伺う。

道路建設課総括課長答弁
 徳田橋の進捗状況についてでございますが、国道4号と国道396号を結ぶ県道大ケ生徳田線の徳田橋におきましては、平成23年度から橋梁の架替えを含む道路改良工事を実施しているところでございます。
 本年4月に橋桁の架設が完了し、引き続き実施いたしました床版工事につきましても、今月、完了したところでございまして、現在、高欄の土台となるコンクリート工事を実施しているところでございます。
 供用の見通しについてでございますが、今後、橋梁部では、高欄や照明の設置、舗装工事などを予定しております。また、橋梁の前後では、交通量の多い現道上の道路改良工事を行っていくことから、今後の工事の着実な進捗に努めながら、令和5年度の供用開始を目指してまいります。

(2) 整備効果について

整備効果について伺う。

道路建設課総括課長答弁
 整備効果についてでございますが、車道部分の拡幅や、現在は片側にしかない歩道を両側に設置するということによりまして、全幅が9メートルから15メートルに広がり、大型車のすれ違い困難や交通事故の危険性が軽減され、円滑で快適な通行が確保されるものと考えております。
 また、徳田橋は、国道396号沿線の紫波、花巻、遠野方面から岩手医科大学附属病院への救急搬送ルートになっているほか、JR矢幅駅と北上川左岸地区を結ぶ重要な橋でありますことから、架替え整備によりまして、救急医療への支援や住民生活の利便性の向上、近隣の工場を始めとする地域産業の活性化にも大きく寄与するものと期待しております。