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県議会報告

令和2年度2月定例会 予算特別委員会(環境生活部)(令和3年3月12日(金))

2021.03.20

1 ツキノワグマ管理施策について

(1) 人身被害と農林業被害の状況について

人身被害と農林業被害の状況について伺う。

【自然保護課総括課長答弁】
 ツキノワグマによる人身被害と農林業被害の状況についてでありますが、令和2年度は、県内で26件、28名の方がクマによる人身被害に遭われており、被害件数は平成5年の集計以降、最多となっております。
 また、農業被害額については、令和元年度で約4,400万円、林業被害額については、令和元年度で約150万円となっております。

大量出没件数が増加していることについて、今の認識を伺う。

本県のクマの出没が多いことについて、学識者からお話を伺っているところでございますが、北上山地と北奥羽の二つの山地を抱えていること、北上高地で出没が多いという指摘をいただいているところでありますが、明確な理由については当方でも把握していないところでございます。

(2) 防除対策と生息環境整備について

防除対策とツキノワグマの生息環境整備について伺う。

【自然保護課総括課長答弁】
 防除対策と生息環境整備についてでありますが、令和2年度は、ブナの結実状況や春の雪解け状況などから「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しているところでございますが、今年度は様子を見ているところでございます。
 また、農林水産部と連携して国の交付金等を活用して、電気柵の設置や、やぶの刈払いなどの防除対策の取組を推進しているところでございます。
さらに、森林整備事業においては、コナラ等のツキノワグマの餌となる広葉樹について、造林や保育等を実施しているほか、針葉樹と広葉樹が混交した森林に誘導するための混交林誘導伐を実施し、生息環境の整備にも取り組んでいるところでございます。
 今後におきましても、注意喚起と生息環境の整備について、引き続き、関係機関と連携して取り組んでまいります。

(3) 捕獲状況と特例許可について

過去5年の捕獲状況と捕獲許可にかかる特例許可について伺う。

【自然保護課総括課長答弁】
 ツキノワグマの捕獲状況と市町村に対する特例許可についてでございますが、令和2年度の一般狩猟及び許可捕獲を合わせた捕獲頭数は、529頭であり、過去5年で最多となっており、また、狩猟による捕獲は速報値で73頭であり、過去5年では2番目に多くなっております。
 本県では、市町村の臨機の判断による迅速な被害対応を図るため、日常生活の範囲内で人の生命又は身体に危害が発生した場合や、人家やその敷地内に侵入があった場合等においては、捕獲許可の権限を市町村に移譲しているほか、通常の県が1件ごとに行う許可に加えて、事前に設定した捕獲上限の範囲内で捕獲許可事務を簡素化する特例許可を行っているところでございます。
 県としましては、引き続き、地域個体群を維持するとともに、人身被害や農林業被害の軽減対策に取り組むとともに、特例許可制度を含む制度の効果的な運用に努めてまいります。

北上高地の被害額が大きいが、地域別の捕獲の上限数について考えを伺う。

捕獲の上限数は、環境省から一定の範囲内での遵守を求められているところでありますが、捕獲上限数の設定の範囲内での、市町村への特例許可の配分等を行っているところでありますが、市町村への特例許可の配分は捕獲の実績や状況に応じて市町村に配分しておりまして、生息の推計上は北上高地を分けておりますが、配分については実績を反映した形での配分をさせていただいているところでございます。

春季捕獲の範囲を広げることについて考えを伺う。

春グマにつきましては、市町村からの希望や伝統や習慣を考慮しておりますが、市町村から要望があれば、今後、研究・検討はさせていただきたいと考えております。

(4) モニタリング調査について

モニタリング調査の状況について伺う。

【自然保護課総括課長答弁】
 モニタリング調査についてでありますが、ツキノワグマの出没予測を目的としたミズナラ、コナラ等の豊凶状況調査、農業集落の代表者を対象とした野生鳥獣の生息状況等に係るアンケート、県内のツキノワグマの生息数を把握するための調査などを実施しているところでございます。
 そのうち生息数の調査については、環境保健研究センターの協力をいただいて、平成30年度から令和2年度までの3か年にわたって大規模な現地調査を実施し、推定生息数の見直しを進め、令和元年度には、北奥羽地域の推定生息数に応じて捕獲上限数の引き上げを行い、被害の低減に向けた個体数管理に努めているところでございます。
 個体数の調査については、モニタリング調査を継続して実施し、調査結果を管理計画や捕獲上限に反映させながら、必要な見直しを図ってまいります。

現状をどのように第13次鳥獣保護管理事業計画に反映していくか伺う。

ツキノワグマについては、生活圏への出没が近年、増加し、人との軋轢が続いている現状を踏まえ、今後、学識者等から専門的な見地からのご意見をいただきながら計画の策定を進めていきたいと考えております。