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県議会報告

令和元年度2月定例会 予算特別委員会(環境生活部)(令和2年3月9日(月))

2020.03.20

1 海岸漂着物等地域対策事業費について

(1)漂着量、漂着種類、漂着地、漂着発生元について

漂着量、漂着種類、漂着地、漂着発生元の追求は如何に。

【資源循環推進課総括課長答弁実績】
 海岸漂着物対策についてでございますが、
 平成30年度に、県・市町村管理の海岸施設を 対象とした海岸漂着物の調査結果によりますと、海岸漂着物のうち、海岸の管理上支障が あるものとして回収・処分された量は約436トンであり、このうち、流木等の自然物が約290 トンで全体の約67%、プラスチック類が約20トンで全体の約5%を占めている状況でござ います。
 また、発生元、漂着地ということですが、流木等については、沿岸部の河川から海域に流出し、漁網・漁具については、風や波などによりまして県内外の沿岸部から漂流したものと推測されたが、これら以外のプラスチック等については、発生源を推定できる情報が少ないことや、分布に傾向が見られないことから漂着要因の推定には至っておりません。

(2)新年度の施策展開、対策について

新年度の施策展開、対策について伺う。

【資源循環推進課総括課長答弁実績】
 来年度の対策でございますが、
 当部といたしましては、海岸漂着物対策は、山、川、海へとつながる水の流れを通じて海岸に漂着すること等を踏まえまして、川の流域と沿岸地域が一体となって、清掃活動や普及啓発活動に取り組むことが重要と考えております。
 県では、環境省等が主催する、5月30日から6月8日までの「海ごみゼロウィーク」の 期間ですとか、6月の環境月間等におきまして、市町村、民間団体等の様々な主体と連携して、海岸や河川での清掃活動を実施するとともに、啓発パンフレットの作成やフォーラム等の普及啓発活動を実施することとしております。
 また、市町村と連携しまして、海岸漂着物の回収・処理を行うとともに、沿岸の数箇所における海岸漂着物の組成、存在量等を把握するための定期的な調査を行うこととしています。

2 早池峰の希少種食害への影響について

(1)早池峰の希少種食害への影響について

早池峰の希少種食害への影響についての県の認識について伺う。

【自然保護課総括課長答弁実績】
 早池峰山の植生の状況についてでございますが、平成 29 年度に東北森林管理局が実施し た生息状況調査により、シカの密度が 5.5 倍に増加しているという結果となったこと、県 立博物館の主任専門学芸員の調査などにより、食害に大きな影響があるという状況を踏まえ、平成 30 年度から、防鹿柵の設置に取り組んでいるところでございます。
 一方、県や県立博物館ではセンサーカメラによる生息状況調査を実施しており、県の平 成 30 年度と今年度の結果を比較すると、比較可能な13 地点のうち、平成 30 年度と比べ、 撮影頻度が増加したのは2か所、減となったのが7か所ということで、横ばいに推移したと考えているところでございます。
 また、県立博物館の主任専門学芸員からは、防鹿柵を設置した箇所については、明らかな植生の回復が見られたとの報告をいただいていることから、防鹿柵の設置についても一定の効果があったものと考えております。

(2)次年度以降の防鹿柵設置の見込みについて

次年度以降の防鹿柵設置の見込みについて伺う。

【自然保護課総括課長答弁実績】
 来年度の防鹿柵の設置の計画についてでございますが、これまで、ナンブトウウチソウ やミヤマヤマブキショウマなどの群生地に防鹿柵を設置しているところあり、来年度は 300mほど延長する計画としておりますが、設置場所や必要性等を含め、今後、森林管理局、学識者を含めて検討していくこととしております。

(3)関係機関との役割分担について

早池峰対策については、関係機関との役割分担を明確にし、効果的な取組を進める 必要があると考えるが、県の所見を伺う。

【自然保護課総括課長答弁実績】
これまで、早池峰でのシカ対策に向け、早池峰地域保全対策事業推進協議会のシカ対策 部会を中心に協議を進めてきているところでございます。
また、平成 30 年度からは、森林管理局、県猟友会、森林総合研究所等にもシカ対策部会に参画していただいているところでございます。
シカ対策部会は県が事務局を担当していることから、関係者で連携を図るとともに、各機関の調査結果を共有することにより、シカ対策の推進に努めて参りたいと考えております。