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県土整備委員会東北ブロック調査(平成29年5月23日~24日)

2017.06.16

県土整備委員会県内・東北ブロック調査

期日:平成29年5月23日~24日

1 秋田県建設部港湾空港課

・「秋田港クルーズ受入環境整備状況について」

・「秋田県内空港の利用状況について」

 

① クルーズ船の滞在時間(10時間)の過ごし方について

4月に来港したダイヤモンドプリンセスは2,900人。うち1,400人がオプショナルツアーに参加し、角館、田沢湖、男鹿方面、あるいは秋田市内に出かけている。残りは、個人でタクシーや電車で出かける。過ごし方の商品メニューについては、自主運行の場合には船会社がツアーを考えているが、チケットはいろいろな会社が売っており、旅行会社が開発したツアーに参加するなど多岐にわたる。秋田市内にお客様が滞在しないという課題があり、あきたクルーズ振興協議会でワーキンググループを立ち上げ、秋田市内の周遊ツアーを開発し、売り込むことなどを考えている。

 

 

② 経済効果について

一般的に、大都市では、一人当たり3~4万円と言われており、地方の場合、青森県の試算では、一人当たり1万3千円位。秋田港の場合、1万円位消費してほしいと考えている。消費額の聞込調査では、1万円と回答しており、それほど乖離がない。クルーズ客が増えてきていることから、秋田県でも経済波及効果を調査する時期が来ていると考えており、来年、国の交付金を活用して調査を行うことを検討。

 

③ 観光地の表示やガイドなどクルーズ船の受入体制について

港の受入れについては、韓国語と英語の通訳で対応。ツアー中は、旅行会社のツアーオペレータ(ガイド)が対応。観光地での体制は整っておらず、改善・強化が必要。

 

④ 標準的な滞在時間について

外国船の場合、朝早くに港に着き、夜遅くに出発。

 

⑤ お客さんの年齢層について

年配の方が多く、バスやタクシーを近くに手配してほしいという声がある。アメリカでは、ミレニアムクラスを利用する30~40代の人口が増えており、お金を稼いでいる若い方がショートクルーズで近いところに行くというのが流行。

 

⑥クルーズ船の入港が増えている要因について

クルーズが爆発的に増えたのは最近であるが、平成24、25年あたりから県担当者がまめにクルーズ船会社や旅行会社にセールスを行ってきた成果。船会社は、5年前から港を見て、3年前に寄港地の目星をつける。船会社は同系列の場合が多く、コスタクルーズとダイヤモンドプリンセスは同じ会社の傘下であり、来港した際に親切な対応をすることが大事で、その対応を見て他のクルーズも入港するようになる。また、小樽・函館と金沢の間に位置する秋田に寄港しやすいという地理的な要因もある。2年後に来るクイーンエリザベスは、ダイヤモンドプリンセスと同じ系列なので、ダイヤモンドプリンセスの受入れを行い、信頼関係を構築してきた評価だと考えている。

 

⑦お客は何を求めていると動態分析やマーケティング分析について

 

県内に寄港する船については、大型になるほどカジュアルクラスで、小型になればなるほどプレミアム、ラグジュアリークラスで、そういったお客様は、メジャーな観光地にはあまり興味はなく、寄港地にしかないところに行きたいと考える。クルーズのお客様だけに特別に見せますというようなものに興味があり、3千人から4千人クラスの料金が安いカジュアルクラスだと一般的なメジャーな観光地に興味を持ち、今来港しているコスタクルーズの客は、ほぼ韓国人だが、イオンに行くツアーや、ケーズ電機で買い物をしたりする。なお、入港料などの減免は特に行っておらず、受入時のイベントや花火などを県の予算で行っている。

 

 

2 強首地区輪中堤(秋田県大仙市)

「河川改修事業(輪中堤)について」

 

①輪中堤の計画時期と住民要望について

国では、いろいろな選択肢を検討するが、一連の効果を発揮するためには15キロ整備しなければならず、時間もお金もかかる。この地区は整備が遅れていたので、効果を早期に発現しなければならないという事情もあったほか、そのときどきの情勢も踏まえながら輪中堤に落ち着いたもの。

 

② 住民の合意形成について

一関にも輪中堤があり、こちらはもっと時間がかかっており、強首地区の3年というのは比較的早い。

 

③ 内水対策について

排水ピットがあり、ポンプ車が来ればそこから排水できる設備がある。

 

④輪中堤の住民にとってのデメリットについて

内水の問題があるが、内水よりも外水のほうがはるかに被害が大きい。また、囲まれるということで閉塞感ということがあるが、勾配をゆるくして圧迫感をなくすような工夫をしている。

 

 

3 国道107号土砂崩落現場(西和賀町)

「国道107号土砂崩落に係る復旧等の状況について」

 

① 崩れた山肌や土砂対策について

無人掘削機を使い、不安定な部分を削ったうえで、植生マットを敷き、金網で覆うという処理をしている。しかしながら、絶壁であるため、水の関係で植物が定着していない部分もある。

以上