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県議会報告

令和2年度2月定例会 予算特別委員会(教育委員会)(令和3年3月16日(火))

2021.03.22

1 県立高等学校再編計画について

(1) 公立高校への入学者数の減少について

公立高校への入学者数は10年前に比べて、何割減少しているのか。私立高校と比較してどう評価しているのか。盛岡地区については如何か。

【高校改革課長答弁】
 全日制における公立高校への入学者数の減少についてですが、10年前、平成22年と比較した入学者数の減少の状況は、県全体においては、公立高校で約27パーセントの減少、人数にして2,846人に対し、私立高校では約6パーセントの減、144人となっている。盛岡地区は、公立高校で約16パーセント、535人の減に対し、私立高校では約14パーセント、231人の減となっている。
 公立高校における入学者数の推移は右肩下がりの減少傾向であるが、私立高校は年度によって増減があるため、単純な比較は難しいところ。

(2) 県内における5学級以上の学校の割合について

望ましい学校規模を「原則1学年4~6学級程度」としているが、県内の5学級以上の割合を示せ。

【高校改革課長答弁】
5学級以上の県内の高校の割合ですが、令和2年度においては、全日制課程62校のうち、5学級校11校、6学級校7校、7学級校4校の計22校となっている。全体の割合としては35.5パーセントである。

(3) 40人を超える欠員により学級減の対象となった学校について

前期計画期間中の志願状況で対象になる学校は盛岡ブロックを含めてあるのか。具体的に示せ。

【高校改革課長答弁】
 前期計画期間中に管理運営規則に該当した学校の状況ですが、1学年40人を下回った学校は19校であった。そのうち、盛岡ブロックの学校は3校であり、具体的な校名は、沼宮内高校、雫石高校、紫波総合高校である。
 また、該当した19校のうち、実際に規則に基づいて学級減を実施した学校は全県で3校あり、雫石高校、金ケ崎高校、岩谷堂高校である。盛岡ブロック内の高校では雫石高校が該当している。

(4) 学級減の検討について

なぜ学級減を検討しないのか。計画の基本方針と整合がとれていないのではないか。「極端に生徒が減少した場合の統合基準」についても、如何に。

【高校改革課長答弁】
 「今後の高等学校教育の基本的方向」の中で、活力ある教育活動を展開するためには、4学級以上が望ましいと考えられる一方で、今後の生徒数の減少を踏まえて各ブロックに配置できる学校数を考えると、将来にわたり7学級規模の学校を全て維持することは難しいことから、4~6学級が望ましいとしているところ。
 今回の後期計画案においては、これを踏まえつつも、岩手県民計画や、ふるさと振興総合戦略等に基づき、1学年1学級の小規模校を維持するとともに、県政課題への対応等のため、7学級規模の学校も確保するなど柔軟に対応したところ。

(5) 学級減の考え方を改めた根拠について

県教委は、「過去に盛岡の高校を学級減で対応したが、生徒が周辺部の高校に行くとは限らない。」と発言したが、その考えを改めた科学的根拠を示せ。

【高校改革課長答弁】
 学級減の考え方を改めたというご指摘ですが、平成17年度に盛岡のブロック内で200人余りの中学校卒業生が減少するという状況があった。そのため、盛岡市、滝沢市、矢巾町の3市町に所在する高校のうち6学級分の募集学級数を減じた。
その際の盛岡市、滝沢市、矢巾町にある学校の倍率を見ると、学級減の前年度の平成16年度は1.24倍、学級減をした当該年度の平成17年度には1.27倍と若干増えたところ。
 一方、それ以外の八幡平市、雫石町、葛巻町、岩手町、紫波町のそれぞれに所在する高校は、0.76倍から0.69倍と減少したが、中には平舘高校の倍率が上昇するといった状況も見られた。翌年度は、生徒数の増加にあわせて募集学級数を回復したことから、単年度のみでは、その結果について明確に判断することはできないものと考えている。
 さらに、15年ほど前の状況から変化もあり、各地域において、小規模校の魅力化を向上するための取組を進めているほか、県教委としても小規模校の魅力向上化を図る事業を展開しているところ。
 盛岡中心部の子どもの数も、今後、年々減少していくことから、定員の適性化を図っていくことは重要なことと考えている。

(6) 計画への地域住民の意向の反映について

地域住民の意向を十分に反映したものとなっているのか伺う。

【高校改革課長答弁】
 住民の意向の反映についてですが、これまでの地域検討会議等においては、盛岡ブロックをはじめ、他ブロックからの盛岡市内の高校への志願者集中の是正、盛岡市の生徒数減少への対応の必要性については、多数の意見をいただいたところ。
 また、岩手の高校教育を考える市町村長懇談会からも都市部と中山間地及び沿岸部における高校配置の不均衡解消に関する提言をいただいたところ。
さらに、本年度実施した地域検討会議においては、統合案に賛同する意見も多数いただいたところ。
 一方で、意見交換会や要請による説明会、また、盛岡市議会からの意見書の提出や署名活動等を通じて、統合に関しては、反対の意見もいただいたところ。
 先般開催された岩手県教育振興基本対策審議会においては、最終案に反対する意見はなく、統合新設校の説明に関する意見を多くいただいたところ。
 これまで行ってきた意見交換等の内容について、教育委員とも十分に情報共有を図っているところであり、今議会の質疑の状況も伝えた上で、協議を進めていく考え。

(7) 教育委員会議における審議状況について

高校再編審議の回数を伺う。

【高校改革課長答弁】
 審議の状況ですが、後期計画の策定に当たっては、これまでの様々な意見交換等の内容について、教育委員と十分に情報共有を行いながら情報交換を重ねてきたところ。定例会においては1回、定例会終了後の協議等や教育委員会協議会では9回、計10回、議題として様々な議論を図ってきたところ。

 高校再編計画は地域住民にとって重要な議題。なぜ教育委員定例会での議事録がHPで公開されないのか。