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県議会報告

令和7年度2月定例会 予算特別委員会(保健福祉部)(令和8年3月12日(木))

2026.08.20

1 リハビリテーション医療のあり方について

(1)リハビリテーション人材不足について

◯臼澤勉委員 私からは、リハビリテーション医療のあり方について、県はどのように考えているのか、1点だけお伺いしていきたいと思います。
 知事のマニフェストプラス39でも示されたいわてリハビリテーションセンターのサテライト施設は、大体60床規模で、そして、令和14年度に建てかえを予定している岩手県立釜石病院に設置することが表明されたわけでありますけれども、そもそも本県のリハビリテーション提供体制については、大きく三つの問題点があると、私なりには理解しております。
 まず一つは人材不足、二つ目が地域偏在、それから、3点目が2040年に向けた需要増への対応、この三重構造の問題を抱えていると捉えておりまして、これらについて、県はどのように取り組んでいくのか、一つ一つ確認していきたいと思います。
 まず一つ目の人材について、岩手県におけるリハビリテーションのあり方検討会でも、いろいろと議論をされており資料なんかも読ませていただいていましたが、県内のリハビリテーション科専門医21人、そのうちリハビリテーション科を主たる診療科としているのは12人程度ということで、こういった中において、圏域別の必要数と不足数、県は何人と認識しているのか、まずお尋ねいたします。

◯菊地地域医療推進課長 県内のリハビリテーション科専門医についてでありますが、リハビリテーション医療に限らず、診療科ごとの医師の圏域別必要数につきましては、算定が難しく、県だけでなく、国におきましても、算定しておらず、政府予算要望や地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会でも、国において、必要数を算定するよう要望しているところであります。
 なお、リハビリテーション医療につきましては、リハビリテーション科専門医だけでなく、整形外科や脳神経内科、脳神経外科などの医師が従事しておりまして、令和6年現在、県内でこれらの診療科に338人の医師が従事しているところであります。
 その内訳といたしましては、リハビリテーション科が27人、整形外科が170人、脳神経内科が65人、脳神経外科が76人という状況でありますけれども、その医師の配置につきましては、医療機関ごとに決められておりますので、診療科ごとの医師の必要数を出すことはなかなか難しいものとなっております。

◯臼澤勉委員 なかなか難しいということですが、専門職についても伺っていきます。理学療法士、年間で100人以上が進学しているようでございますが、県内就職は約半数の50人程度―先ほども福井せいじ委員からも、医師の定着率等々お話ありましたけれども―県外流出率、県内定着率、あるいはこれらについての医療機関側の必要数、どの程度を把握しているのか、あわせてお伺いします。

◯菊地地域医療推進課長 理学療法士についてですが、令和5年度末の県内の理学療法士養成校卒業者約50名のうち、約20名が県外の医療機関等に就職していることから、県外流出率は約4割となっております。
 なお、県外の養成校を卒業し、県内に就職した人数は、流出した人数とほぼ同数の約20名となっております。
 また、養成校卒業者約50名のうち約30名が、令和6年度に県内の医療機関等に就職しておりまして、県内定着率は約6割となっております。
 県全体の医療機関における理学療法士の必要数につきましては、現時点においては把握しておりませんけれども、リハビリテーション関係者で構成いたします県のリハビリテーションのあり方検討会におきましても、医療機関における必要数を踏まえた充足度について、調査が必要との意見をいただいているところであり、この点につきましては、今後、関係機関からデータを収集するなど、状況把握に努めてまいります。

(2)地域偏在について

◯臼澤勉委員 リハビリテーション専門医等々、何人程度不足しているのか、そういった状況把握というか、今後、調査していくというお話でございますけれども、その把握なくして、今後の体制なり、議論は進んでいかないのかと思います。
 先般、公益財団法人いわてリハビリテーションセンターの理事会が開かれております。その資料なんかも入手させていただいているところでありますけれども、そこの中でも、いわてリハビリテーションセンターでも、今の状況の課題認識というか、ここの中で、常勤医の7割がリハビリテーション専門医であったが、令和8年度は、医師数が1名減となって、専門医の割合が4割に低下していくといった中において、今後、対応として、このリハビリテーション専門医の確保に向け、今後、関係機関と協議を進めていかなければいけないという記述もあるわけでございます。
 いずれ、県内唯一のリハビリテーション専門病院である雫石町にある、いわてリハビリテーションセンターの大規模改修、それから、今回、サテライト施設を釜石市に設置する、それはそれで、一つ前に進むと私は評価いたしますけれども、全体のスタッフ、専門医、その辺の体制を合わせてどういうふうに整えていくのかというのは、引き続き、しっかり取り組んでいっていただきたいと、このように思います。
 それから、地域偏在について、回復期病床は盛岡圏域に集中しているということで、沿岸地域では、半数近くが流出しているということで、今回、そういった沿岸南部への、釜石市への設置ということ、ある程度機能性についての合理性はあるものと評価いたしますけれども、必要病床数であったり、人材確保見込み、あるいは10年の累積収支見通しを、県として、今、どのように見ているのかお伺いいたします。

◯菊地地域医療推進課長 沿岸地域に整備いたします予定の回復期リハビリテーション病棟の必要病床数についてでございますけれども、沿岸地域から盛岡及び岩手中部圏域の回復期リハビリテーション病棟を受療している患者が、1日当たり48人から64人程度おりますことから、最大60床程度の病床を見込んでいるところでございます。
 また、人材確保見込みについてでございますけれども、まず、リハビリテーション専門職につきましては、医療局の採用により確保していくものでありますけれども、ある程度の増員が必要でありますので、ここについては、二、三年かけて、確保、育成を行っていく想定としております。
 また、医師につきましては、この間に、奨学金養成医師の配置調整等によりまして、確保していく想定でございます。
 それから、収支の見通しということでございますけれども、収支につきましては、診療報酬の改定により変動するものでございます。診療報酬改定前の大まかな試算でありますけれども、現時点では、一定程度の赤字を見込まざるを得ない状況となっております。

◯臼澤勉委員 このあり方検討会の中でも、各委員からさまざまな御議論が出ているということで、議事録というか、資料も入手させていただいております。いずれ、今後、人口減少が進む中において、何年で損益分岐する見込みで組むのか、その辺は重要なポイントになってくると思いますし、ある先生は、回復期リハビリテーション病棟だけでなく、一般病棟、地域包括ケア病棟と組み合わせる方法、あるいは地域リハビリテーション広域支援センターの機能も併設するような形も含めて、さまざま、今後、新しく整備するサテライト施設も含めて、考えていく必要があるだろうという御意見も出ておりました。
 また、今回は、釜石市につくりますけれども、他の地域についても、例えば久慈地域とか、千厩地域についても、いろいろとそういった候補としての御意見もあったようにも聞いております。いずれ、県内全域に、そういった今後の回復期のリハビリテーション機能も含め、どのように考えていくのか、少し何かコメントがあれば、よろしくお願いします。

◯菊地地域医療推進課長 今後、県内に回復期リハビリテーション病床をどのように設置していくのかというところでございますけれども、回復期のリハビリテーションにつきましては、施設基準の関係で、人材の確保等、いろいろとそういった制約もございまして、県内全域に設置するというところは、なかなか難しいというところもございます。
 今、県内で現状を見ますと、沿岸南部の患者が、盛岡圏域などに多数お越しいただいて、受療しているという実態がございますので、そういったところからも、沿岸南部にというところでございまして、先ほど委員からは、久慈地域とか千厩地域といったところのお話はいただきましたけれども、久慈地域や千厩地域といったところは、少し離れますけれども、受療は沿岸南部よりは比較的受療しやすいというところもございますので、そういったところは、今後も、そういった受療動向を注視しながら、いずれ、どこに設置するのかというところにつきましては、引き続き検討してまいりたいと考えております。

(3)県立療育センターの充足状況

◯臼澤勉委員 一方で、障がい児・者の支援のありようについて、地域偏在の話とは少しずれるのですけれども、県立療育センターが定員どおりに受け入れできていないという、この状況の中において、県内の中核施設であるこの療育センターが、そういった専門医とか、リハビリテーションの専門医等々がしっかりと配置できていないとなれば、機能不全に陥って、本末転倒とは言いませんけれども、本来の設置目的である、まず障がい児・者を支援するということも含めた、そことのバランスもしっかりと確保しなければいけないと思っているのですけれども、今後、その辺の充足体制をどのようにお考えになっているのか、お伺いします。

◯佐々木障がい保健福祉課総括課長 県立療育センターでございますが、療育センターは、本県の社会リハビリテーションの拠点としての役割を担っておりまして、同センター障がい者支援部門におきましては、いわてリハビリテーションセンター等の回復期病院でリハビリテーションを終えた後の利用者の方に対し、地域生活への移行に向けた自立訓練等のリハビリテーションを提供するなど、病院とは異なる機能を担っているところでございます。
 利用状況ですが、定員30名であるところ、令和8年3月1日現在、13名の方が入所をしております。
 職員体制ですが、現在、理学療法士のほか、生活支援員など、10名の職員を配置しておりますが、夜間の職員体制―宿直体制が1名ということで、攻撃性のある利用者、それから、排泄の支援が必要な利用者など、複数の職員、または、同性の職員で対応が求められるケースについては、受け入れに慎重な対応が必要となるケースもありまして、定員どおりの受け入れには至っていないところがあります。
 今年度、県立療育センターの次期運営推進計画の策定に向けまして、有識者で構成する運営推進会議を設置し、県立療育センターの運営上の課題や、利用者ニーズを踏まえた対応策を検討しているところであります。
 障がい者支援部門における、さらなる利用者の受け入れ、また、職員体制の充足等についても、関係者等の意見を伺いながら、検討してまいりたいと考えております。

(3)2040年問題と県の圏域別の需要推計について

◯臼澤勉委員 2040年問題について、85歳以上の人口がピークを迎えるということで、高齢者救急の増加に伴って、急性期早期からのリハビリが大変重要になってくると思っております。そういった中で、県の圏域別の需要推計をどう見込んでいるのか、改めて確認したいと思います。

◯鈴木医療政策室長 圏域別の需要推計でございますけれども、現在、国におきまして、新たな地域医療構想の議論を行っているところでございまして、委員御指摘のとおり、医療と介護の複合ニーズを抱える85歳以上の高齢者が増加する2040年を見据えまして、高齢者救急やリハビリの増加に、どのように対応をしていくかというところが論点の一つとされているところでございます。
 これに対応するための病床機能といたしまして、これまでの回復期機能にかえまして、包括期機能というものを位置づけることとされているところでございまして、委員御指摘の、高齢者の急性期のリハビリから回復期といったところについては、この包括期機能というところで、今後見ていくという形になっております。
 県といたしましては、今年度中に示されます予定の国の地域医療構想ガイドラインを踏まえまして、来年度、包括期機能も含めました、病床機能別の必要病床数の推計を、圏域別に行うこととしております。
 この圏域別の必要病床数をもとにしまして、各圏域の地域医療構想調整会議におきまして、必要な医療提供体制を確保していくために、医療機関等で検討を行っていくこととしております。

(4)今後の県のリハビリ医療対応方針について

◯臼澤勉委員 まさに、国の新しい地域医療構想の議論、急性期、回復期の再編であったり、高齢者救急対応の強化、そういった部分について、しっかりと論点を整理しながら進めていっていただきたい。
 そして、雫石町にあるいわてリハビリテーションセンターが施設の老朽化も大分進んできているということで、令和8年だと、県から2億1,600万円程度指定管理料もいただきながら、経営を維持していく状況にあるのですけれども、今後の経営もいろいろと厳しいと聞いておりますし、今言った施設の老朽化であったり、センターそのもののありようも、今回のサテライト施設も検討されていますけれども、そもそものあり方も見直す時期にも来ているのではないかと思っております。
 改めて保健福祉部長に、今後のリハビリ医療の県の方針について、どう考えているのか、最後にお尋ねして、終わりたいと思います。

て、終わりたいと思います。
◯野原企画理事兼保健福祉部長 岩手県は2040年に向けて、85歳以上人口がふえてまいります。端的に申しますと、肺炎とか脳卒中とか骨折の患者さんがふえてくるということで、これは本当にリハビリが必要な疾患でございます。
 そうした中で、今回、サテライト機能ということで、沿岸部で提案させていただいて、今後、進めていくわけですが、本体であるいわてリハビリテーションセンターの機能がしっかりしていないと、これはサテライト機能も十分機能を発揮できないと、我々考えておりますので、そのための人材確保、また、今の病院も、新設してからかなり年数もたってまいりましたので、筐体についても、今後のリハビリ医療の変化に対応した形で、どうしていくのかということも、今後、不断に検討を進めまして、本県のリハビリテーション医療の充実に向けて進めてまいりたいと考えております。