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県議会報告
令和7年度2月定例会 予算特別委員会(教育委員会)(令和8年3月10日(火))
2026.08.20
1 教育委員会不祥事事案について
(1)重大事案の発生状況と教育委員会の認識
◯臼澤勉委員 それでは、今回の不祥事事案について、2025年度に入って6人目の逮捕事案が起きたということで、非常に危機的状況だと受けとめております。
改めて、今回のこの6人目の逮捕事案が発生したことについて、件数も含めて、これまでこのようなことがあったかどうか、改めて確認させてください。
◯黒澤教育企画推進監兼服務管理監 教育委員会における重大事案の発生状況でございます。今年度、先ほど委員から御指摘いただきましたとおり、6件の逮捕事案が発生したところでございますが、過去―平成27年度におきましても、6件の逮捕事案が発生したという状況がございまして、それ以来の状況となっております。
◯臼澤勉委員 平成27年度に次ぐ6人の逮捕事案が発生している。逆に、再発防止にいろいろと取り組んできたと受けとめていますけれども、なぜこのような事件を食いとめられなかったのか、教育長の御認識をお伺いします。
◯佐藤教育長 さまざまな取り組みを、事案発生時に限らず講じてきたのですが、何といっても、最終的には教職員一人一人にその思いが届いていないということに尽きるかということであります。
報道等にもありましたが、教職員として、市民の模範となるべき立場にある者が、このような事案を重ねてしまうことについて、最終的には個人にそのような意識が届いていないということですが、そのような問題を防ぐための組織としての取り組みに、まだまだ緩さがあるのではないかということで、しっかりとこれを防ぐような手立てを、組織として講じていく必要があろうと考えております。
◯臼澤勉委員 今回も、教育長が通知を発出されたということでありますけれども、まさに、現場の先生方に響いていないと思います。先生方も、やってはいけないということは、頭では当然理解しているのです。ただそれでも、頭では理解していても、やはりこのような事案が発生してしまうということは、単なる個人の問題ということもあるのでしょうけれども、今おっしゃったとおり、組織的に何らかの改善というか、そのような事故防止に向けての実効性ある取り組みは、さらに、今回の事案を受けて、危機意識を持って取り組んでいただきたい。
一番は、生徒たちが、身近な尊敬すべき先生方がそのような事故、事件を起こすということで、大分ショックを受けている子供たち、あるいは親御さんも多いと思いますので、再発防止に向けて、不断の取り組みを進めていただきたい。これはぜひよろしくお願いしたいと思いますし、簡単な問題ではないと思いますので、教育長も現場に行きながら、県教育委員会の皆様も一緒に取り組んでいただきたい。これはぜひお願いしたいと思います。
2 高等学校教育改革推進費について
(1)産業イノベーション人材育成等に資する高等学校等教育改革促進事業の取組み
それでは、高等学校教育改革推進費について、お伺いいたします。
私立高校の授業料の無償化により、公立高校離れ、あるいは人気校がある地区の公立高校でそのような空洞化のようなことも、県内で起きてくるのかと、私は危機感を持って見ています。今回、国でも、産業イノベーション人材育成等に資する高等学校等教育改革促進事業を創設して、総務省では高等学校教育改革等推進事業債、そして、文部科学省では高等学校教育改革促進基金を準備したのですけれども、本県として、どのように活用していくお考えかお伺いします。
◯西川高校改革課長 今般、文部科学省において、高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)を示すとともに、専門高校の機能強化、高度化、普通科改革を通じた高校の特色化、魅力化、地理的アクセス、多様な学びの確保に資する施設の整備を支援することとしたところであり、総務省では、これらの整備に対し、交付税措置される有利な起債を創設し、公立高校への支援を拡充することとしております。
また、文部科学省では、グランドデザインに基づき、令和8年度中に各都道府県が策定する高等学校教育実行計画の実施に先立ち、緊要性のある取り組みとして、高等学校教育改革を先導する拠点校の取り組みに対し、令和7年度補正予算により約3,000億円を措置したところでございます。
県教育委員会では、令和8年5月の公募申請に向けて検討を進めていくこととしておりますが、今後、これらの支援により、先端技術を活用した機器の導入、探究的な学びの実施に向けた施設整備や遠隔授業配信拠点の整備等、生徒たちのよりよい教育環境の整備に努めていきたいと考えております。
◯臼澤勉委員 今回のこの事業は、私自身は非常に注目しておりますし、今後、地方の社会減対策も含め、あるいは人材を育成していく、地方創生につながる大きな取り組みの核になる事業だと思っております。
そこで、工業高校であったり、農業高校といった専門高校の高度化に向けて、AIやロボット、半導体、そのような専門技術分野の教育設備の整備を進めていくことが、岩手県の産業人材を育成して、地域での経済力を高めていくことにつながると思いますけれども、どのように進めていくお考えかお伺いします。
◯佐々木産業・復興教育課長 先端技術分野の教育設備の整備についてでございますが、専門高校におきましては、センタースクールがその機能を生かし、県内の専門学科を設置する学校と連携し、専門的な学びの充実を図ってきたところでございます。
本基金にかかわる教育設備の整備につきましては、未来を担うアドバンスト・エッセンシャルワーカー等の育成を先導する拠点校の施設整備を想定しておりまして、その成果が専門高校全体に波及し、高度化が進むよう取り組みを進めてまいります。
本事業を活用した取り組みを通じまして、先端技術分野に対応した教育設備の整備が、県全体の専門高校の高度化を牽引するパイロットケースとなるよう、着実に検討を進めてまいります。
(2)県立実業高校の高等専門学校化に向けた取り組み
◯臼澤勉委員 今回のこの事業の中で、国の資料に小さく例示で書いているのですけれども、高等専門学校への転換のための施設整備も対象にするというようなことを、少し控え目に書いているのです。実はこれがみそでございまして、県内のそのようなものづくり人材であったり、あるいは工業高校もあるのですけれども、これの県立の高等専門学校化に向けた取り組みも、実は政府でも、国でも誘導しているポイントになっているのでございます。その辺を県教育委員会としてどのように進めていくお考えかお伺いします。
◯西川高校改革課長 高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)を踏まえ、各都道府県が令和8年度中に高等学校教育改革実行計画を策定することとなっており、地域人材育成の中心となる高校を広く応援し、高校生の学びを支援するなど、各都道府県における地域の実情に応じた創意工夫ある取り組みの充実を図ることが示されております。
専門高校につきましては、機能強化、高度化を図るため、産業界等との連携により、例えばビジネス経験の必修化による、生徒の就業イメージの明確化や、安定的な人材育成、供給の確保、それから、ものづくりや流通までの一体的な学びの実践により、学科を超える分野の学びを踏まえた取り組みに通じた幅広い視野を持った職業人材の育成、地域の強みを生かすことができる分野について、より高度で実践的な内容を学ぶ学校設定科目等を開設することなどによる、卒業後の進路、進学、就職等も意識した、地域や産業界が求める人材育成に取り組むこととしております。
委員御承知のとおり、高等専門学校化の話もありまして、この辺につきましても、実行計画を策定するに当たって、関係部局等といろいろ相談しながら、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。
◯臼澤勉委員 確認ですけれども、この実行計画は令和8年度に策定するという考え方でいいのか。
そして、今回、この基金を使いながら、各自治体である程度取り組むでしょうけれども、令和9年度以降の予算編成に向けても、今後、どういうふうにつながっていくのか、御説明願います。
◯西川高校改革課長 実行計画につきましては、文部科学省からは、令和8年度中に策定するようにと―令和8年度中に策定した上で、令和9年度以降の国庫交付金の支出という話を聞いております。
そのような中で、今後、どのように進めていくかという話ですが、公募申請を令和8年5月に予定しておりまして、早ければ、令和8年9月定例会において、基金事業について、補正予算の提案ができればいいと考えております。また、先ほど申しましたとおり、交付金事業につきましては、令和9年度の当初予算の編成に間に合うような形で進めていきたいと考えております。
◯臼澤勉委員 財政的に、どの程度の活用、ボリュームを想定しているのかお伺いします。
◯西川高校改革課長 まず基金事業につきましては、62億円を令和8年度から令和10年度までの3カ年で使うことを想定しております。
それから、交付金事業につきましては、文部科学省から、全ての都道府県合わせて1,000億円から1,500億円程度と聞いております。
◯臼澤勉委員 まさに、各地域、都道府県ごとの知恵出しであり、ある意味競争が動いてきていると捉えるべきだと思います。
そして、先ほど高等専門学校化の話を少し聞きましたけれども、今の工業高校の高度技術人材育成というものですが、企業が求めるそのような高度人材の高校に対するニーズというか、期待はやはり相当高いと思います。
そのような中において、県教育委委員会として、そのような企業が求める人材にどう応えていくのか。あるいは逆に言うと、今ある、このギャップ感をどう埋めていくのか、お伺いいたします。
◯佐々木産業・復興教育課長 工業人材の育成といった御質問かと思いますけれども、特に県南地域におきましては、自動車産業あるいは半導体関連産業を中心に、産業集積が進展し、県内経済を牽引するものづくり産業の重要性が一段と高まっております。そのような中、将来の産業を担う人材を育成する高校教育への期待がますます大きくなっているところでございます。
人口減少が進む中にあっても、本県の基幹産業であるものづくり産業が持続的に発展していくためには、将来の岩手県の工業を支える人材の育成が不可欠であると考えております。産業の動向や技術の進展、地域のニーズなどを踏まえ、県教育委員会といたしましても、引き続き、工業人材の育成を推進することとしてまいりたいと考えております。
◯臼澤勉委員 企業が求める人材の育成、あるいはそのようなギャップを埋めながら、ぜひ、挑戦していってほしいと思います。
そして、工業高校に限らず、農業高校あるいは商業高校もあります。例えば工業高校については、今言ったとおり、AI、半導体拠点の人材供給、育成の拠点、農業高校であれば、スマート農業を初めとした次世代農業の人材育成、さらには、商業高校であれば、デジタル産業拠点のDX人材の育成。さまざま今の高校の、そのような専門高校へのアップデートを今しなければならない。私立高校と公立高校の差別化、あるいは魅力化、それを進めていくことが、岩手県のそのような産業人材の育成に、工業に限らず、農業も含め、つながっていく重要な事業だと思うし、今後の取り組みになると思います。
改めて、全国の事例も含めて、今後、いつまでに今の実行計画―先ほど令和8年云々という話がありましたけれども、どう進めていく考えなのかお伺いします。
◯佐々木産業・復興教育課長 実行計画についてでございますけれども、国から、当該事業の詳細な公募内容がことし2月に示されたことを受けまして、県教育委員会では、改革先導拠点校の選定に着手したところでございます。現時点では、具体の高校の選定には至っていないところでございますが、実行計画の作成につきましても、具体的な取り組みの検討に当たりまして、一定期間必要と考えております。現時点におきましては、5月の公募申請に向けて、検討の準備を進めているところでございます。
ているところでございます。
◯臼澤勉委員 他県の事例も含め、御紹介していただきたいと思ったのですけれども、いずれ、愛知県あるいは熊本県でも、そのような半導体人材の育成などに向けて動いております。ぜひ、他県の動向も情報収集しながら、積極的に取り組んでいっていただきたいと思います。
きょうの毎日新聞にも記事が載っておりました。行政の意識で差が拡大していくというような問題意識を持っておりますし、各自治体の本気度が問われる。問題意識の強さによって差がついてくる可能性があるということを、そして、スピード感が本当に必要になってくるということを指摘している記事でありました。
この岩手県の地域の将来像を描く上でも、今回の基金事業、先ほどの1,000億円から1,500億円の交付金事業、他の財源などもうまく活用しながら、ぜひ、この公立高校、特に専門高校のアップデートの取り組みを強力に進めていただきたいと思いますが、最後に、教育長の御所見を聞いて、終わりたいと思います。
◯佐藤教育長 この基金及び交付金は、私学無償化の流れの中で、老朽化等する公立学校を何とかしなければならないという中で出てきた事業と捉えていますが、文部科学省の高官が、先般、これまで公立高校に関する予算については、基本的に地方の一般財源で措置されてきた、今回の高校改革に関する基金については、我が国の高校教育の歴史上例を見ない重要な予算としているという発言をされたところでありまして、生徒にとって、よりよい教育環境を整備する手段として、またとないチャンスと捉えております。
一方で、国からは、各都道府県教育委員会に対して、交付申請に当たり、単に60億円を配るということはしません、先端的な文部科学省がのけぞるような、要はびっくりするような、とがったものを求めますという、非常にハードルの高い話をされたということでございます。上限額について、先ほど62億円という話も高校改革課長からありましたが、必ずしも容易ではないのですが、知恵を出しながら、工夫しながら、多くの資金を獲得できるように取り組んでまいりたいと思います。先ほど、産業・復興教育課長は遠慮して申し上げなかったと思いますが、先月、既に担当課で、熊本県を視察しておりまして、熊本県立水俣高等学校、株式会社アスカインデックス水俣高度技術センター、東海大学文理融合学部など、熊本県の状況も視察に行っているというところを御紹介させていただきます。