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県議会報告

令和2年度9月定例会 決算特別委員会(保健福祉部)(令和2年10月20日(火))

2020.10.27

1 重症心身障がい児(者)支援対策について

(1) 情報把握体制の確立について

重症心身障がい児(者)・医療的ケア児(者)の情報把握体制をいかに確立するか。

【障がい保健福祉課総括課長答弁実績】
重症心身障がい児(者)・医療的ケア児(者)の情報把握体制についてでありますが、今年度、県では、新型コロナウイルス感染症対策の一環として実施したマスク、エタノール等の衛生用品の配布やアンケート調査を通じて、重症心身障がい児(者)等の状況を把握したところです。
今回の衛生用品の配布やアンケート調査は、いずれも県内市町村を通じて行ったところであり、重症心身障がい児(者)等への支援に市町村が取り組むに当たって、必要な状況の把握になったものと考えております。
今後とも、重症心身障がい児(者)等が円滑に支援を受けられるよう、引き続き市町村を通じて実態把握に努めるとともに、各圏域・市町村において自立支援協議会の構成機関・団体が支援に必要な情報を把握し共有できるよう、市町村の取組を支援して参ります。

(2) 県全体のセンター的役割を担う機能の整備促進について

医療的ケア児等コーディネーターの配置や開業医への理解と協力体制の整備を含め、県全体のセンター的役割を担う機能の整備をどう進めていくのか。

【障がい保健福祉課総括課長答弁実績】
 県全体のセンター的役割を担う機能の整備についてでありますが、医療的ケア児等が、在宅生活を送るうえでは、居住する地域において、かかりつけ医や訪問看護、障がい福祉サービス等の利用など、切れ目のない支援が求められており、各支援を調整するコーディネート機能が必要となっております。
 このため、県では、昨年度から、相談支援専門員や看護師等を対象に、こうした調整の役割を担う医療的ケア児等コーディネーターの養成研修を実施しております。また、各地域においては、医療、福祉、教育等が連携する協議の場が設置されているところです。
 県としては、まずは身近な地域で相談等が受けられる体制の構築に取り組んでいく必要があると考えているが、医療的ケア児等コーディネーターの活動や地域の取組を専門的に支援する県レベルのコーディネーターの配置など、県全体のセンター的役割を担う機能の整備についても検討していきたいと考えております。

(3) 災害時及び緊急時の拠点機能の整備について

災害時及び緊急時の拠点機能の整備について所見を伺う。

【障がい保健福祉課総括課長答弁実績】
 災害時、緊急時の機能についてでありますが、災害時及び緊急時における、重症心身障がい児(者)等に対する支援は、今委員からお話があったとおり、避難行動要支援者名簿の作成や避難所の設置・運営を担当する市町村が中心的な役割を果たすことになると考えております。
 県としては、災害時、緊急時に市町村が支援拠点としての役割を十分に果たすことができるよう、個々の要支援者名簿登録者に係る個別計画の作成や避難所における重症心身障がい児(者)等の受入体制の整備など市町村の取組を支援していきたいと考えております。

(4) レスパイト入院等受入体制の課題と取組方針について

短期入所機能や施設整備、レスパイト入院(在宅レスパイト)受入体制の課題と取組方針について伺う。

【障がい保健福祉課総括課長答弁実績】
 短期入所機能や施設整備等の課題と取組方針についてでございます、短期入所事業所におきましては、医療機器等受入体制が整っている事業所が不足していることが課題であると認識をしております。
 県では、既存の短期入所事業所の受入体制の充実や新規事業所の確保のため、人工呼吸器などの整備に要する補助を行うほか、重症心身障がい児等に対応できる看護師を育成するため、今年度からこれまでの講義形式の研修に加え、新たに実技研修を実施することとしているところであります。
 また、医療機関での受入につきましても、看護師の育成が課題となっておりますことから、これらの育成研修を関係する医療機関等に周知をし、受入体制の充実が図られるよう支援をしていきたいと考えております。
 それから、いわゆる在宅レスパイトにつきましては、制度上、訪問看護の利用日数等が制限をされており、全国的に課題となっておりますことから、引き続き制限の緩和について国に対し要望をしていきたいと考えております。

(5) 療育センターの医師・看護師体制強化への取組等について

療育センターの医師・看護師の体制強化への取組状況と今後の方針について伺う。

【障がい保健福祉課総括課長答弁実績】
 医師、看護師の体制強化についてでありますが、昨年度策定いたしました療育センター運営推進計画に基づきまして、医師については、現在の6名に加え、今年度新たに岩手医科大学に設置しました、県の寄附講座である障がい児者医療学講座から週3回各1名の診療応援を受けて、体制強化を図っているところであります。今後も寄附講座の診療応援をはじめ、医師招へい、奨学金養成医師の活用等による体制強化に取り組んで参ります。
 看護師については、今年度から寄附講座において実施しております、看護職人材育成セミナーを通じ、知識及び技術力の向上を図っております。
令和3年度は看護師を5名増員し、全体で60名体制とする計画であり、引き続き養成校等の関係機関の訪問やホームページでの情報発信、就職説明会への参加等により人材確保に取り組むとともに、専門資格の取得をはじめとするキャリアアップ支援等により人材育成を図りながら、受入体制の強化に取り組んで参ります。

(6) 子育て世代包括支援センターの設置状況と対応方針について

子育て世帯包括支援センターの設置状況と今後の対応方針について伺う。

【特命参事兼次世代育成課長答弁実績】
 子育て世代包括支援センターの設置状況についてでありますが、現在、22市町において設置されているほか、未設置市町村のうち、5市町村が令和2年度末までに設置を予定しているところでございます。こうした状況を踏まえますと支援体制の整備が進んできているものと認識しております。
 また、年度内の設置が見込まれない市町村においても、専門人材の確保や設置に向けた検討が進められていると聞いておりまして、県では、未設置市町村と意見交換をしながら、地域の実情に応じた事業展開ができるよう助言を行うなど、全ての市町村において設置が進むよう支援していきたいと考えております。